研究室配属に興味のある方へ(SD3年生)
私達の研究室では、様々な立体環境で細胞が示す挙動を解析し、その背後にある原理の解明を目指す研究を行っています。様々なマイクロ工学技術を駆使して、細胞培養のためのツールを作り、細胞の振る舞いを調べ、その仕組みをモデル化することに挑戦しています。
曲面上での細胞培養は、世界中でまだほとんど行われておらず、細胞が示す未知の振る舞いが次々と報告され始めている段階です。私達は、マイクロ・ナノ加工のための様々な道具を駆使し、「まだ誰も見たことがない」細胞の振る舞いを観察するため、「まだ誰も行ったことがない」細胞培養法を作ることに力を入れています。また、細胞の不思議な振る舞いを説明するため、力学、熱力学、流体力学、化学、分子生物学等の様々な視点から、発見した現象を解析し、モデル化を目指します。新しい道具、新しい視点が逐一発見を生み出す、できたばかりの研究分野ですので、アイディア次第で様々なことにチャレンジできると思います。
次のキーワードのうち、1つ以上に興味が持てれば、研究に楽しく取り組むことができると思います。
キーワード: メカノバイオロジー 生体医工学 再生医療 熱流体工学 生物流体力学 マイクロ・ナノデバイス メカノケミストリー
2022年の研究室説明会は、以下の時間帯に須藤研と合同で実施しました。
第1回: 11/2 17時〜
第2回: 11/7 12時半〜
第3回: 11/24 15時半〜
よくある質問集
須藤研と山下研は何が違いますか?
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須藤研は、細胞を部品として組み上げ、組織や臓器といった高次の構造体を作る実践的な取り組みを行っています。一方で山下研は、個々の細胞が集まって組織を作る過程を詳細に解析し、その背景に存在する物理的・化学的な法則を見つけ出すことに力を入れています。
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SDの言葉で表すと、須藤研は「シンセシス」、山下研は「アナラシス」の視点にそれぞれ重きを置きながら、生命システムの制御を目指す研究を行っています。どちらの視点が欠けても調和の取れた系を作ることはできませんので、普段から一緒に実験や議論を行い、緊密に連携しながら研究室を運営しています。
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普段の生活の様子は須藤研のページにも載っていますので、ぜひそちらも見てみてください。
生物学の知識は必要ですか?どのような知識や技術を使いますか?
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SDでは生物学に関連する講義が多くありませんが、研究活動に必要な知識や実験技術は研究室配属後に少しずつ身につけていくので、これまで勉強したことがなくても全く問題ありません。かくいう山下も、学部4年生で研究を始めるまで、細胞に関する知識は全くのゼロでした。
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研究の現場では、細胞培養の他に、マイクロ加工や画像解析などの様々な作業を行います。これまでに配属された学生は、CAD設計やプログラミング、電子工作等の技術をうまく活かして、それぞれの研究に取り組んできました。細胞を観察するためのツールを自作するところから研究が始まるので、もの作りのスキルが広く役に立つと思います。
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特殊な知識や技術は必要ありません。学部3年生までの講義や実験の内容に抵抗がなければ、問題なく研究を進めていくことができます。
研究室ではどのようなイベントがありますか?コアタイムはありますか?
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研究室の全員が参加するイベントとして、週1回のセミナーと勉強会(通称メカノ会)を開催しています。世界で発表された最新の研究をお互いに紹介して、研究分野に関する理解を深めます。
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コアタイムは設定していません。それぞれの研究がスムーズに進められるよう、定期的に教員や先輩達とディスカッションし、うまくスケジュールを設定しながら研究活動に取り組みます。
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例年は、歓送迎会などの飲み会や、合宿、ソフトボール大会への出場など、色々なイベントを企画しています。新型コロナウイルスの蔓延以降、残念ながら対面での交流イベントを開催できていませんが、オンラインでゲームをやりながら飲み会をしたりと、面白いことができないか工夫しています。
学会発表や論文執筆の機会はありますか?
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学部4年生の卒論研究をもとに、国内外の学会で研究成果の発表を行います。多くの学生は、修士課程の間に国際学会での発表を経験します。コロナ禍で国際学会の開催が減ってしまっていますが、早く以前の状態に戻り、学生が国際学会で発表できるチャンスが来ることを切に願っています。
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研究室生活を通じて、教員や先輩がプレゼンテーションや執筆の指導を行います。これまでに経験がなくても大丈夫です。